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ADSLの将来は暗い

ソフトバンクグループの孫正義社長が、イーアクセスの小畑至弘取締役を訴えました。ADSLに関して、ヤフーBBに関する虚偽の情報を流されて営業妨害された、とのことです。

騒ぎの内容を突き詰めていくと、ライバル会社の規格によるADSL回線がそばにあると、お互いが干渉しあい、パフォーマンスが落ちてしまう、というのが原因のようです。

そういう技術的なことがわかってくると、ADSLを選んでみようと考えていたユーザーは、二の足を踏まざるをえません。

ADSLがなぜこれほど流行したか、というと、ほとんどの家に必ずあると思われる、電話回線が使えたからです。すなわち手間が少ないのです。

その一方で、ADSLは上り下りの通信速度が異なるなど、かなりいびつな技術です。そもそもがデジタル回線からアナログ回線への回帰が起きます。ISDNとの相性も悪いです。さらには今回の騒ぎの元である、接続業者ごとに違う規格による干渉の問題などなど、先行きがどんどん暗くなってきます。

さらに、そもそもNTTがADSLをやる気がなかったため、都市部においても地方においても、実際には使いにくい技術なのです。都市部ではすでに電話回線の光収容化が進められており、そのような地域にわざわざメタル回線を引き直す手間が必要です。地方では、交換局までの距離が遠い場所が多く、そもそもADSLのパフォーマンスが発揮できないのです。

すなわち、真のブロードバンドの本命は、光ファイバーアクセスであることに間違いないんです。それを、ユーザーコストがどーのこーのと言って、無理やりアナログ回線を使っているのが現状なのです。

あくまで私見ですが、NTTのBフレッツ部隊、東京電力、Usenがもっと頑張って、アナログ線を駆逐してくれることを願います。もうすぐIP電話の規格が決まって、これまでの固定電話が必要なくなる日が来るでしょうから(ただでさえ最近の若者は、携帯電話での通話がメインです)。

※こんなこと書いてますが、いよいよ来年当たりには光ファイバーへの移行が加速し始めますかね? 予想よりはADSLが頑張っています。(2004/8/3追記)

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