« 問題データベースの見直しは難しい | トップページ | いつの間に100件 »

時価会計を許さない税制

企業会計がもめてます。

最近の株価低迷で、株式を資産として持つ企業が、多額の特別損失を計上しています。それにより最終的に赤字になると、それが株価の下落要因となる。悪循環です。

そこで、議員立法により、時価会計を取り入れなくてもよいようにしよう、という話が浮上しています。

もちろん、賛否両論です。時価会計はグローバルスタンダードであり、時価会計をしっかり導入することが、世界的に日本企業の会計の信頼性を上げることになるとか、そもそも会計基準を政治的思惑でコロコロ変えるものではない、というのが否定派の意見です。

一方、そんなこと言ってられないだろ、というのが賛成派の意見です。株価は20年前の水準となり、このまま放置すれば何が起こるかわからない、という危機感があるようです。

ところで、企業会計は時価会計なのですが、実は、税金を計算するさいには、株式の評価損は損金不算入、すなわち、所得の計算上、その利益の減額がなかったことにみなされてしまうんです(^^;;;

会計の本をいくつか読むと、この、実際の企業会計と、税金計算上の会計のズレというのは、昔から問題になっているようです。

私も、税金の支払いは決算日後2ヶ月以内なのに、その決算を株主が承認するのが、決算日後3ヶ月以内なのはなんでだろ~なんでだろ~(byテツトモ)、とか思ってます(^^;;;

今後、時価会計問題についてどのような判断が下されるかまだわかりませんが、私としては、世界のマネーが日本に流れてくるようにしたいのなら、日本国内の事情のみにとらわれず、会計を操作することのほかにやることがあるのでは? という気がしてなりません。

« 問題データベースの見直しは難しい | トップページ | いつの間に100件 »

経済・政治・国際」カテゴリの記事

当ブログの注意事項

  • ブログ記事に関して
    当ブログの内容は、執筆者である松本勝晴のこれまでの生活、経験、情報入手の蓄積により、あくまで一個人の見解、私見、ポジショントークを表しています。記事をご覧になるみなさまのこれまでの生活、経験、情報入手の蓄積によっては不愉快な思いをされる場合があります。ご注意願います。
  • 自己責任のお願い
    当ブログでは、金融資産運用、保険などリスク管理、社会保障、税制に関する話題において、その実践結果の報告や、将来の展望に関するコメントなど情報の提供を行います。しかし、その情報は将来の結果を約束するものではありませんし、ご覧になるすべてのみなさまに等しくお勧めしているわけでもありません。特に金融商品の売買に関してはさまざまな事情により元本割れを起こす可能性がある点についてご留意願います。
  • 常に最新情報をご確認ください
    当ブログの記事の内容は、原則として各記事フッター部に掲載の執筆年月日時点のものであり、実際にご覧いただく時点では、制度変更などにより事実と内容が異なることや、解釈が異なる場合があります。当ブログだけを当てにせず、最新の情報をご確認ください。
  • 免責について
    当ブログ内の情報の利用、およびリンクされている第三者のサイトの閲覧やサービスの利用、各種判断については、読者のみなさまの責任においてなされるものであり、行った行為によって生じた一切の損害について、当ブログ執筆者および関係者は責任を負うものではありません。
  • トラックバック、コメントに関して
    当ブログでは、トラックバックおよびコメントの受け付けは一部ページのみで行っています。レスポンスはTwitter経由でお願いいたします。
  • 引用は適切に! 無断転載お断り!
    当ブログを引用する場合は適切に行ってください。無許可による全文の機械的な転載もしくはそれに相当する行為を発見した場合は、松本もしくは松本が正式に依頼した代理人より連絡のうえで、当方既定の原稿執筆料を請求させていただきます。
  • アフィリエイトプログラム
    松本勝晴は、amazon.co.jpを宣伝しリンクすることによってサイトが紹介料を獲得できる手段を提供することを目的に設定されたアフィリエイト宣伝プログラムである、Amazonアソシエイト・プログラムの参加者です。
  • 商標に関する説明
    CFP®は、米国外においてはFinancial Planning Standards Board Ltd.(FPSB)の登録商標で、FPSBとのライセンス契約の下に、 日本国内においてはNPO法人日本FP協会が商標の使用を認めています。