« 2社に行政処分 | トップページ | 陸上女子100メートル1位が2人! »

文章に残すことの重要性

先日、北朝鮮に拉致されていた女性と、北朝鮮に残された家族との対面をどうするかについて、女性と政府が話し合っていましたが、報道などにより政府に真意が伝わっていないとして、その女性がわざわざFAXでコメントを出していました。

その女性本人の直筆でもなく、署名捺印もなく、ワープロ、しかも関係者に代わりに入力してもらったらしい文書にもかかわらず、本人の名前がしっかり入ったその文書により、政府が右往左往しました。

改めて、しっかりと文書によって意思を伝えることの重要性というものを強く感じた次第です。そして偶然にも、似たような文書の重要性を、商品先物取引で体験することになりました。

商品先物取引では、毎月1回月初に、残高照合通知書という書類が届きます。残高照合通知書には、前月末段階における建玉、預かり金、値洗い金、帳尻金などが書かれています。

そしてその書類には、点線により分離できるハガキ(回答書)がついています。今回の残高照合通知書の内容に不明な点はないか、出金したいか、何か意見はないか、などを、署名捺印の上、回答書を返信する仕組みになってます。

今回、取引員その1の方には出金指示を書きました(窓口担当との会話により、約3倍になったら元本相当を引き出してもよい約束になっていた。ディーラーはそれを知らない)。そして、取引員その2の方には、指図が気に食わない、枚数が多くて手数料が高くなる、サポートは画面操作や顧客の疑問点に答えるだけで十分だ、といった普段のうっぷんを晴らしておきました(主に前担当営業の話だったが、名指し非難はしなかった)。

取引員その1のほうは、久しぶりにやらかしてくれました(^^;;;

6月3日、久しぶりにかかって来た電話は、自己紹介から始まりました。前任ディーラーがなんと出世したらしく、同僚の別担当者からの連絡だったのです。

「先日回答書でご連絡いただいた出金指示についてですが、来週、確実に指定口座に入金いたします。」

よっしゃ~。これで取引員その1のほうは元本取り戻した~。と思ったら、かましてくれました。

「ところで~、今晩のOPECで増産が決定すると、確実に明日の相場は下がります~。新たに10枚売り建てしませんか~」

をい、帳尻金からの出金処理をするはずの顧客に向かって、新たに10枚売り建てろってか(--;;;

「最低でも70万円、うまく行けば2倍取れます~」

だから相場に絶対はないのだから、預けてる金額ぎりぎりまで建てさせるのは止めろっつーの(--;;;

「その話には乗れない。まぁ、追証1回分でストップロスかけてくれるなら、5枚まで新規売り建てしてもよいけど」

と言ったら、しぶしぶっぽい口調で、しかもこんな客からは早く離れろ、というイメージで電話を切られました(^^;;; 

それにしても、営業に口頭で出金を伝えていたら、もっとすったもんだしたかと思うと、文章で出金指示をしたのは正解だったな、と改めて思いました。

さて、文句たらたらのハガキを送った取引員その2のほうにも、動きがありました。

6月4日、現営業担当から急遽、夕方に会いたい、という連絡があったのです。

取引員その2の方は現営業担当になってからウマが合うというか、毎日話を聞いては、自分でリスクを考慮して売買していました。ところが、最低限の売買のつもりだったのに、手数料が莫大になってました(--;;; こりゃいかん、と思い、営業サポートをなしにする料金体系に変えるよう、連絡を取っていたのです。

当初は、営業サポートがない売買における注意点などの説明だと思ってました。また、チャート分析で話をしたいということも言われていたので、私のほうもチャート解析本を用意して、そのつもりで面談を受けました。

話も一息ついたところで、「ところで~」と、私が送った回答書のコピーを見せられました(ひ~(^^;;;)。

私が特に名指しなどせずに文句ばかり書かれていたので、現営業担当と何かあったのか、先方で問題視されてしまったそうです。

まぁ、現営業担当に関して、彼がどう思っているかはともかく、一方的にウマが合うと思っているのは事実ですが、それを差し引いたとしても

・枚数が増える市場間サヤ取り推奨は疑問
・純粋に手数料を自分で意識的に抑えたい
・預けてるお金をある程度取り戻したい
・損益はすべて自分でかぶるのだから、余分な指図はいらない

という話をして、納得してもらいました。ただまぁ、急に飛んでくるほど現営業担当が恐縮しているようなら、あえて名指しで文章を作っておくべきだったか? とも考えてしまいました。

もちろん、個人攻撃をするまでもなく、商品先物業界が全体として手数料稼ぎ営業に走っていることには違いなく、顧客がそれについてどう考えているかを伝えることは重要だと思います。

ともあれ、回答書という、顧客側の意思を伝える道具があるのですから、これを有効に使うべきなのでしょう。

« 2社に行政処分 | トップページ | 陸上女子100メートル1位が2人! »

FPよもやま話:金融資産運用」カテゴリの記事

当ブログの注意事項

  • ブログ記事に関して
    当ブログの内容は、執筆者である松本勝晴のこれまでの生活、経験、情報入手の蓄積により、あくまで一個人の見解、私見、ポジショントークを表しています。記事をご覧になるみなさまのこれまでの生活、経験、情報入手の蓄積によっては不愉快な思いをされる場合があります。ご注意願います。
  • 自己責任のお願い
    当ブログでは、金融資産運用、保険などリスク管理、社会保障、税制に関する話題において、その実践結果の報告や、将来の展望に関するコメントなど情報の提供を行います。しかし、その情報は将来の結果を約束するものではありませんし、ご覧になるすべてのみなさまに等しくお勧めしているわけでもありません。特に金融商品の売買に関してはさまざまな事情により元本割れを起こす可能性がある点についてご留意願います。
  • 常に最新情報をご確認ください
    当ブログの記事の内容は、原則として各記事フッター部に掲載の執筆年月日時点のものであり、実際にご覧いただく時点では、制度変更などにより事実と内容が異なることや、解釈が異なる場合があります。当ブログだけを当てにせず、最新の情報をご確認ください。
  • 免責について
    当ブログ内の情報の利用、およびリンクされている第三者のサイトの閲覧やサービスの利用、各種判断については、読者のみなさまの責任においてなされるものであり、行った行為によって生じた一切の損害について、当ブログ執筆者および関係者は責任を負うものではありません。
  • トラックバック、コメントに関して
    当ブログでは、トラックバックおよびコメントの受け付けは一部ページのみで行っています。レスポンスはTwitter経由でお願いいたします。
  • 引用は適切に! 無断転載お断り!
    当ブログを引用する場合は適切に行ってください。無許可による全文の機械的な転載もしくはそれに相当する行為を発見した場合は、松本もしくは松本が正式に依頼した代理人より連絡のうえで、当方既定の原稿執筆料を請求させていただきます。
  • アフィリエイトプログラム
    松本勝晴は、amazon.co.jpを宣伝しリンクすることによってサイトが紹介料を獲得できる手段を提供することを目的に設定されたアフィリエイト宣伝プログラムである、Amazonアソシエイト・プログラムの参加者です。
  • 商標に関する説明
    CFP®は、米国外においてはFinancial Planning Standards Board Ltd.(FPSB)の登録商標で、FPSBとのライセンス契約の下に、 日本国内においてはNPO法人日本FP協会が商標の使用を認めています。