保険で最初に憶えておきたい3つの事柄
保険の相談を、掲示板などで匿名でなさる人は、本当に困ってらっしゃるのだと思います。
保険の種類が多く、どれを選んだらいいかわからない、お勧めの保険はなんでしょうか? という具合です。
こんな質問ですと、実際には正直、こちらも何をどう答えたらよいかわからないのですが(^^;;;
特に、いままで保険に入ったことがなく、これから初めて保険を選ぶ、という場合、往々にして保険営業員のいいなりのまま、保険に加入してしまうケースがあります。もちろん、人のいい、しっかりとコンサルティングをする営業員が担当であるならば、それでも問題ありません。
なぜ、保険に興味が出たのか、もっと深く考えてほしい、というのが正直な気持ちです。
特に、これまで保険に加入されていなかった、それでも困らなかった理由を、真剣に考えてほしいと思います。
加入していなかったのは、必要性を感じないからでしょうし、保険料として支払うお金を貯蓄し、その貯蓄でこれまで賄えてきたからでしょう。
では、「まさか」と思うようなことが起きてしまい、貯蓄でまかなえなく可能性というのは、今後もないのでしょうか?
例えば、子育てが始まると、実際にはなかなか貯蓄が出来なくなります。育児に、教育費に非常にお金がかかります。お金がかかるから子供が産めないという世論もあります。でも、せっかく夫婦の間で生を受けた子供ですから、しっかり育てたい。にもかかわらず、万が一、働き頭が不慮の事故で亡くなってしまったらどうなるか? それ以降は、残された者が子供を育てなければなりません。
仮に、亡くなったのがサラリーマンの夫だったならば、会社からの死亡退職金が支払われるかもしれません。厚生年金に入られているなら、遺族厚生年金、遺族基礎年金などの支給が受けられるかもしれません。しかし、それだけで十分な子育てができるでしょうか? また、社宅などに住まわれているなら、妻はいずれ、そこを出なければなりません。住宅費用もままならないでしょう。
そんなときに、夫に相応の死亡保障の保険が掛けられていれば、妻も子供も安心できるのではないかと思います。そうです。死亡保障の生命保険には、遺族を安心させるために入るのです。
このように生命保険は基本的に、遺族、家族に使ってもらうための保険です。一方、自分のために使う保険もあります。せっかくの貯蓄を入院費用ごときで取り崩したくない、という場合の医療保険です。
将来、困ったことが起きる可能性を考え、あらかじめ困らないために掛けておくのが保険なのです。
ですが、困るからと言って、際限なく保険を掛けるのも考え物です。一生涯、保険のお世話になりたい事柄と、一時期のみ手厚い保険に入りたい場合など、そのニーズに応じて保険の種類が変わってきます。
一生涯の保障を得られるのが終身保険です。一時期だけ保障を受けられるのが定期保険です。保険には、現実問題としてこの2種類しかありません(上級者の方へ:養老保険、個人年金は無視してます)。
終身保険は、一生涯の保障が受けられるため、通常は保険料が高くなります。したがって、保険料をなるべく長く支払う契約にすることで、保険料を安くします。医療保険の特殊な例を除いて、保険料は保険金として戻ってくることになっています。
一時期だけ保障を厚くするために、定期保険を適宜付加します。定期保険は保険料を支払う期間も短い上、保険期間が短いためさらに保険料が安くなります。ただし、保険期間が終了すると保険がなくなります。保険料も戻ってきません。
実際には、終身保険と定期保険を組み合わせて保障内容を設計します。この設計の仕方に、保険会社ごと、保険営業員ごとの個性があり、ブランド名などが入り乱れて複雑に見えてしまうのです。
以上で述べたことを、3点にまとめると次のようになります。
・保険は、貯蓄ではまかなえない出費に備えるためにかけるもの。
・死亡保障は、家族のためにかけるもの。医療保障は自分のためにかけるもの。
・保険会社の各商品設計は、終身保険、定期保険を組み合わせただけである。
まずはこの3つの基本を押さえるべきでしょう。そして、どのような保険が必要なのか、じっくりと考えてみればよいと思います。
※3つの基本はわかった。もっと具体的な話を聞きたいという方は、直接ご連絡ください。
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