最新版:投資戦略の発想法
本屋で見つけたので早速ゲット! 読みました。平積みでなく棚差しだったので見つけるの苦労しました(^^;;;
最新版 投資戦略の発想法 木村 剛 アスコム 2005-08 by G-Tools |
で、あくまで感想文として(^^;;; 共感できた部分とか、3点ほど取り上げてみたいと思います。
「まずは、「一定金額を使わずに貯める」という、しごく単純明快な戦略をとるだけで、複利の効果を味方につけることができるという事実を記憶してください」(106ページ)
投資を考えるのは、毎月コツコツと積み立て貯蓄をして、生活防衛資金が貯まってからだと、木村氏は説いてます。生活防衛資金とは、収入がゼロになっても2年間は生活できる資金と定義されています。毎月生活費として30万円を使う家庭なら、30万円×24ヶ月=720万円になります。
まずは日々の出費の引き締めを行い、同時に自己投資をして収入を上げていく。出費が減れば、生活防衛資金までのハードルも下げられますし、収入が増えれば、より早く生活防衛資金を貯められるでしょう。
そして、投資は、生活防衛資金には手をつけずに行う。そうすれば日々のマーケットにいちいち反応する必要のない、余裕のある投資ができるはずだ、というお話になってます。かなり共感できる部分です。
「わたしは、金融にくわしくない個人投資家は流動性が高く時価がはっきりとわかるものを中心にポートフォリオを作るべきだと考えています」(277ページ)
生活防衛資金が貯まり、それを上回る資金からは、いよいよ3分割ポートフォリオ(厳密にはアセットアロケーションですね)を開始します。
木村氏はここで、社債、外国債、外国株をあえて外しています。社債に関しては流動性が低い点を、外国債、外国株に関しては低流動性のほか、コスト高、情報源の貧弱さを懸念しています。いずれも投資初心者向けに考えてのことですから、勉強して経験値の上がっている人なら、社債、外国債、外国株を手がけてみても問題ないでしょう。
コストが安くて、単純な仕組みで、流動性が高いもの、ということから、木村氏は国債、外貨預金または外貨MMF、日本株インデックスファンドもしくはETFの組み合わせを勧めています。本当にあくまで投資初心者向けだと思います。
「専門的に言いますと、20銘柄以上をポートフォリオに保有していれば、個別銘柄に特有の要因によって引き起こされる「非システマティックリスク」を十分に軽減することができるのです。」(327ページ)
突き詰めて考えれば、資本主義経済の中では、経済が拡大することが前提になっています。そして、経済が拡大するなら、いずれ株価はそれを反映していきます。そして個別株を購入するということは、その会社の経営者がまじめに企業価値を高める努力をするだろうということの信頼表明を意味するとのことです。
というわけで、インデックス投信の手数料、信託報酬が気になりだしたら、個別株を20銘柄集める自分のポートフォリオを作ってみたらどうだろうか、と木村氏は勧めています。20銘柄になるまでこつこつ頑張れば、銘柄分散はもちろん、時間分散も図れます。1銘柄くらい倒産して価値がゼロになっても、影響度は5%以下です。
こうやって改めて木村氏の著作を読むと、自分の資産形成は、途中までは言われるまでもなく書かれているとおりにできていたし(^^;;; 実際に個別株投資を始めてからは、この書籍の影響を多大に受けているな、と思います。
もっとも、本当に転職してみたい20銘柄を選ぼうとすると、単元当たりの株価が大きすぎて投資できない銘柄がいくつかあるので、別な視点を考慮して改めて20銘柄を選び直す必要はあるのでしょうね。
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