1/16-20:取引所が止まるリスクにどこまで耐えるか?
1月第3週の株式市場は、東京証券取引所での取引が途中で停止したり、立会い時間が短縮されるなど、異常事態が続きました。
各インデックスの20日終値は、日経平均が15,696.69円、TOPIXが1,624.39ポイントでした。
2006年1月16日~20日の週足4本値は以下のとおりでした。
指数 | 始値 | 高値 | 安値 | 終値 |
---|---|---|---|---|
日経平均 | 16,360.04 | 16,387.63 | 15,059.52 | 15,696.69 |
TOPIX | 1,673.79 | 1,682.23 | 1,538.85 | 1,624.39 |
日経平均、TOPIXともに週足は下ヒゲが非常に長い大陰線となりました。日経平均、TOPIXともに、前週と比較し高値、安値、終値のすべてが下落となりました。このようなはっきりとした下落傾向は2005年10月以来です。
ついに急上昇の反動が来た、という印象です。多くの投資家が利益確定売りを同じタイミングで急ぐと、今回のような急落につながってしまいます。膨大な売り注文に対し、買い注文が少なすぎると、気配値のみがどんどん下がってしまいます。
・日足の状況
今年初めて5営業日フル稼働だったのですが、後半3日は東京証券取引所の立会時間が縮小されるという異常ともいえる事態になっています。両インデックスとも、日足は次のとおりになりました。
「陰線陰線陰線陽線陰線」
18日水曜日には、日経平均は15059円まで下げました。それ以降はさすがに株価は持ち直していますが、これまでの強気一辺倒の雰囲気からは、明らかに印象が変わったと思われます。
・週移動平均線との位置関係
両インデックスとも、上値より20日終値、13週移動平均、26週移動平均、52週移動平均の順は変わりません。ただし、18日水曜日には、両インデックスとも13週移動平均線を割り込んでいます。
・1月第4週の楽観的シナリオ
両インデックスとも25日移動平均線を下回り、13週移動平均線前後まで下落したことから、ずいぶんと調整が進んだとも考えられます。比較的早く25日移動平均線を上回る上昇を見せれば、日経平均なら16000円台回復、TOPIXなら1690ポイント台への上昇が見られるでしょう。
・悲観的シナリオ
いやでも25日移動平均線が上値目標となります。その前後での株価のもみ合いがあると、目先下落局面入りと判断する人が多くなりそうです。ただ、下げたとしても13週移動平均線が意識されるでしょう。日経平均なら15200円前後、TOPIXなら1590ポイント前後の値動きに要注目です。
・楽観と悲観の割合予想
6対4で、目先では悲観的シナリオ有利とします。25日移動平均線、そして前週高値と重要な上値メドでの値動きがカギになります。中長期的にはまだまだ上昇するだろうという楽観論もあるのですが、東京証券取引所での約定件数の上限が決められ、いつ売買が止まるかわからないという不安定な状態では、念のため現金化しておこうという投資家が多くなりそうな気がします。
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