ゼロからの資産運用入門(1)
はじめに 自由に使えるお金を増やそう
みなさん、預貯金はどれくらいありますか? 日々の生活での出費が多くて、なかなか預貯金が出来ない、という人も多いのでしょう。
預貯金はなくても保険には入っている、という人がいるかもしれません。しかし、保険は「まさか」というハプニングが起こったときに役立つものであり、それ以外では自由には使えないと思われます。自分で貯めたお金があるなら、その使い道は自由です。当たり前のことのようですが、入院費にも使えます。
そんな、自由に使えるお金を、少しでも増やしてみませんか?
このコラムでは、これから蓄財を始めてみようという初心者に向けて、自由に使えるお金を増やす心構えについて、非常に丁寧に解説していくつもりです。
よほどの運がいい人でもないかぎり、ほとんどの人の最初の蓄財は、銀行への預金のはずです。また、運がいいと思える人は、リスクを取った判断をし、最後までやり遂げたからこそ、リターンが得られていることを忘れてはいけません。リスクを取ることに慣れてない人は、まずは預金から始めるべきです。
私は、預金を積み立てていくことを「足し算の資産運用」と呼んでいます。足し算の運用で、まずは100万円を目指すべきです。収入が多い人なら、足し算の運用のみで1000万円まで貯められるかもしれません。そこまで貯められたなら、いよいよ利回りを上げていく「掛け算の資産運用」の出番です。
ここで、勘違いしている人が多いように感じます。足し算の資産運用も立派な資産運用のはずなのですが、多くの人が、掛け算の資産運用のみを資産運用だと考えています。私は足し算の資産運用の心得がない人は、掛け算の資産運用、すなわち通常の資産運用もうまくいかないだろう、と考えます。
足し算の資産運用の心得があれば、各種の分散投資の考え方もすんなり理解できるのではないでしょうか? そして、徐々に掛け算の資産運用に移行していけばよいのです。
ゆっくり、確実に、自分が自由に使えるお金を増やしていきましょう。このコラムにより、そのお手伝いができれば幸いです。