ゼロからの資産運用入門(11)
終わりに:本格的資産運用に向けて
資産運用を単純な数式に当てはめてみます。
金融資産=収入-支出+(余った資金×運用利回り)
「運用以前の基礎中の基礎3項目」の部分で語ったとおり、まずは収入を増やし、支出を減らすことが重要となります。この部分を「足し算の資産運用」と表現しました。
そして、余った資金が自動的に増えてもらうために、誰もが運用を行う必要があります。運用利回りが高くなるよう、金融商品を買います。この部分を「掛け算の資産運用」と表現しました。
掛け算の資産運用は、いきなり高リスクのものでなくてもかまいません。少しづつ、運用利回りが高いものに買い換えていく、最初のうちはそれだけでいいのです。
このたび連載した「ゼロからの資産運用入門」は、あくまで基礎的な話に終始しています。物足りないだろう、というレベルにとどめています。
運用利回りをどのように上げるべきか、そもそも運用利回りをどうして上げる必要があるのか。そんな思いをめぐらせるようになったら、基礎は卒業であり、資産運用初級編に進む準備ができている状態でしょう。
日本国内での証券投資に関するアンケートによると、いかなる証券投資もまったく行っていない人が76.9%にもなるそうです(内閣府発表:株式投資に関する特別世論調査(平成16年10月))。生命保険の世帯加入率が87.5%にも達するのと比較すると大きな違いです(生命保険文化センター発表:平成18年度 生命保険に関する全国実態調査(速報版))。私は、このように証券投資への意識が低いことをとても残念に思います。
証券投資は、ビジネスを新たに始めることや、現物不動産投資を始めることよりも気軽に始められる蓄財、資産運用だと思います。
より多くの人が、資産運用に目覚めることを、そして、その手段として証券投資にチャレンジするようになることを願います。
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