8/20-24:出来高下落の長期化が心配だ
8月第4週の株式市場は、前週の大暴落に歯止めがかかり、全体的には上昇で推移しました。アメリカのFRBによる公定歩合緊急利下げから、株安、円高の行き過ぎは一時収まりました。日本の金融政策決定会合で金利据え置きが決定され、ひとまずは落ち着きを取り戻したようです。ただし、連日の出来高はそれほど多くなく、様子見をしている雰囲気もただよいます。
各インデックスの8月24日終値は、日経平均が16,248.97円、TOPIXが1,585.85ポイントでした。
2007年8月20日~24日の週足4本値は、以下のとおりでした。
指数 | 始値 | 高値 | 安値 | 終値 |
---|---|---|---|---|
日経平均 | 15,477.26 | 16,333.36 | 15,477.26 | 16,248.97 |
TOPIX | 1,500.70 | 1,591.92 | 1,500.70 | 1,585.85 |
両インデックスとも、週足は陽の寄り付き坊主となりました。下ヒゲのない大陽線となり、前週週足との組み合わせが陽のはらみ足となっています。今後の株価上昇を期待できるサインですが、現段階ではひとまず暴落が止まった程度と考えるべきでしょう。
・日足の状況
8月第4週の日足の並びは、各インデックスごとに異なりました。
日経平均は、「陽線陽線陽線陽線陰線」でした。
TOPIXは、「陽線陽線陰線陽線陰線」でした。
22日水曜日のローソク足が異なりますが、前日比はともにマイナスで、本当に今後新たな上昇となるのか見極めているという印象です。出来高がずるずると減少している点は、まだ本格的に売買しようという雰囲気でないことを物語っています。
・週移動平均線との位置関係
8月第4週における、各インデックスの週足の移動平均線の位置関係は次のとおりでした。
13週移動平均線、26週移動平均線、52週移動平均線、24日終値
TOPIXはかろうじて13週移動平均線と26週移動平均線とのデッドクロスを免れました。ただ、現状の株価水準が続く限り、TOPIXは次週、日経平均も数週のうちにデッドクロスとなる見込みです。
・8月第5週の楽観的シナリオ
暴落にはブレーキがかかりました。ここからは改めて上昇できるか模索することになります。日本経済は好景気であるという前提で、好業績銘柄から物色され、上値を追う展開が想定できます。日経平均なら16600円以上へ、TOPIXなら1630ポイント以上への回復はありそうです。
・悲観的シナリオ
今回の上昇は、各種移動平均線からのかい離率が大きくなりすぎたことの修正に過ぎません。まずは25日移動平均線に接近したさいの値動きに要注目です。力なく下落が再開した場合、日経平均なら15600円前後、TOPIXなら1520ポイント前後への下落は覚悟するべきです。
・楽観と悲観の割合予想
今回は6対4で悲観的シナリオ有利とします。東証一部の連日の出来高が20億株台を割り込み続けるなら、そのエネルギーは株価上昇には足りないと思われます。27日の内閣改造を見極めたい雰囲気でもありますが、特に目立ったサプライズがなければ、なかなか強気へと転換しにくい状況が続きます。
・気になるニュース
ヤフーニュースより
「為替」 米景気減速懸念の後退&株価上昇でリスク緩和116.47円/159.29円/ニューヨーク外国為替市場概況
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070825-00000001-fis-brf
※どんな経済状態でも、ライフプランを踏まえた投資が重要です。ご興味のある方はご連絡ください。