保険金は受取人のものなのです
報道によりますと、子のいない夫婦の夫が被保険者、保険金受取人が妻のとき、夫婦が同時に亡くなったら保険金は誰に支払われるのか、を争う裁判の判決が出たそうです。
判決によると、妻が保険金受取人であるため、妻の遺族のみが、保険金を受け取れるとのことです。
保険の契約形態として、夫の死亡保障の保険金受取人を妻とする、のはよくあるケースです。そして、一緒に亡くなるってのは、確かにありえるわけです。交通事故とか。
そういえば先日、夫婦でほぼ同時に殺された資産家がいましたね。
保険は契約です。その契約の上で、あらかじめ保険金受取人が指定されている。ならばもし、その保険金受取人が被保険者と同時に亡くなられた場合、保険金受取人の権利はその遺族が相続する。これは、現状の法律や、約款の判断ではごもっとも、というしかない結論なんでしょう。
ただまぁ、法律の理屈はともかく、夫婦が同時に亡くなり、相続人が夫婦の親しかいない場合(子がいないケース)は、夫婦の財産をひとまとめにしたあと、4等分(夫の父母、妻の父母)するほうが後腐れない気がしますけどね。
そして、今回のような夫の遺族が報われないケースを避けるためには、夫婦がそれぞれ、互いを受取人とする保険を契約するのがシンプルな解決法である、なんていう新たなセールトークが生まれるのかもしれません。