FPはパーソナルファイナンス教育の担い手
12月11日。日本FP協会主催の「パーソナルファイナンス教育の推進を考えるシンポジウム」が行われました。私はそこに一聴衆として参加してきました。
このシンポジウムでは、FP協会が消費者教育、パーソナルファイナンス教育に関してどのような活動を行っているのかの説明や、すでに先行して実際に活動を行っているFPのみなさんの報告などがありました。
「パーソナルファイナンス教育スタンダード」の紹介もありました。
後半では、当日スピーチをした参加者全員がそろってのパネルディスカッションで、今後のパーソナルファイナンス教育はどうあるべきか、などが話し合われました。
今回のシンポジウムに参加して、FPの向かう道は、やはりパーソナルファイナンスであろう、という思いが強くなりました。そして、その中でも特に、パーソナルファイナンス教育、が重要になるのだろうとも。
FPが普通にお客さまにアドバイスしようとすると、おおよそ全産業を敵に回します。
将来の生活のために、あまり無駄遣いするな。
保険は最小限でよい。
投資はすべきだが、インデックス投資信託のような手数料の少ないもので十分だ。
ほとんどの借金は金利の無駄だ。
などなど。
一方で、FPは保険営業や証券営業をうまく進めるためのテクニックである、という一面もあります。
当然ながら、保険、金融商品それぞれ重要なものです。正しい使い方をすればいいのです。
ですが残念ながら、保険営業、金融商品営業は、その業界の中でのルールで行うよう、規制が強化されています。
業界内のルールに従おうとすると、保険や証券のお客さまに、FPが自分で蓄えたパーソナルファイナンス教育の知識を渡すことはできません。
業界内の都合に合わせた、あらかじめ定められたパンフレットや資料しか渡せません。
FPであることと、営業マンであることの境目を曖昧にしたままでは、いつ、行政から指導されるような状況になるかわからないのが現状です。
ならば、保険営業、金融商品営業の立場を離れた、フリーハンドのFPのほうが、今回のシンポジウムで話し合われたパーソナルファイナンス教育の担い手にふさわしいのではないか?
そんなことを思いながら、会場を後にしました。
ちなみに、「10代から学ぶパーソナルファイナンス」は、いい教材です。
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