« 石川遼選手が2年ぶりに日本ツアー優勝! | トップページ | 商業出版のハードルがどれくらい高いのか試してみます »

グレアムのアセットアロケーションで十分

先日、実は投資信託を利用する場面は限定的なのではないか、という話を書きました。

・運用の予算が極端に少ない場合。
・逆に、運用の予算が大きすぎて個別銘柄では手に余る場合。
・個別銘柄の情報が手に入りにくい場合(外国に投資するなど)。
・1円単位でアセットアロケーションをきっちり管理したい場合。

上記のような場合には、投資信託を活用するべきかなと思います。

たしかに、アセットアロケーションやモダンポートフォリオ理論などを学んで、国際分散投資をきっちりやろうという場合は、投資信託はとても便利です。

ですが、そもそもの金融資産運用の基本に立ち返り、アセットアロケーションとは無リスク資産、低リスク資産、高リスク資産の配分決めであると理解すれば、それは預貯金、債券、株式に置き換えるだけで、その割合を決めるだけなのだ、ということに気がつきます。

つまり、65年前に初版が書かれた、ベンジャミン・グレアム「賢明なる投資家」で示されるアセットアロケーションの作り方で十分なんじゃないか、と思います。

私としては、バフェットの師匠でもあるグレアムの書籍は、Kindle化されたのをきっかけにやっと手に入れたのですが。残念ながらかなり読みにくくてなかなか進みません。

が、肝心なことはちゃんと目に飛び込んできました。そもそもがこの本、「証券分析に関してはあまり触れずに、主として投資の原理や投資家の取るべき姿勢を取り上げる」ものです。

本書の序盤から、グレアムは、債券と株式の比率について繰り返し述べてます。

・基本は債券50%、株式50%。
・市場動向に応じて、株式の割合を25%~75%に変動させる。

そして、どんなに債券が有利な状況が続いていたとしても、それをもって債券を100%にしたら後悔するかもしれない、というようなことが書かれてます。

これを、日本で当てはめるなら、債券は定期預金もしくは個人向け国債、窓販国債、株式は上場株式、ということになります。

このほうがシンプルでわかりやすくて、商品売買の手続きも簡単でいいでしょう。

では、個別の上場株式として、何を選べばいいのでしょうか?

当然、ETFも選択肢になります。個別銘柄を分析するヒマがない、と思うなら、TOPXや日経平均、JPX日経400のうちお好きな指数に連動するETFでいいと思います。

そして一番大事なのは、自身のアセットに株式のポジションがないのなら、まずは25%に達するまでは株式を買い続ける、ということです。

買う過程は、コツコツ積み立てでもいいですし、ボーナスが出たときに一括でもかまいません。

経験をゼロからイチにする。話はそこからです。

この記事を書くのに時間をかけすぎたので、いったん切ります。

« 石川遼選手が2年ぶりに日本ツアー優勝! | トップページ | 商業出版のハードルがどれくらい高いのか試してみます »

FPよもやま話:金融資産運用」カテゴリの記事

当ブログの注意事項

  • ブログ記事に関して
    当ブログの内容は、執筆者である松本勝晴のこれまでの生活、経験、情報入手の蓄積により、あくまで一個人の見解、私見、ポジショントークを表しています。記事をご覧になるみなさまのこれまでの生活、経験、情報入手の蓄積によっては不愉快な思いをされる場合があります。ご注意願います。
  • 自己責任のお願い
    当ブログでは、金融資産運用、保険などリスク管理、社会保障、税制に関する話題において、その実践結果の報告や、将来の展望に関するコメントなど情報の提供を行います。しかし、その情報は将来の結果を約束するものではありませんし、ご覧になるすべてのみなさまに等しくお勧めしているわけでもありません。特に金融商品の売買に関してはさまざまな事情により元本割れを起こす可能性がある点についてご留意願います。
  • 常に最新情報をご確認ください
    当ブログの記事の内容は、原則として各記事フッター部に掲載の執筆年月日時点のものであり、実際にご覧いただく時点では、制度変更などにより事実と内容が異なることや、解釈が異なる場合があります。当ブログだけを当てにせず、最新の情報をご確認ください。
  • 免責について
    当ブログ内の情報の利用、およびリンクされている第三者のサイトの閲覧やサービスの利用、各種判断については、読者のみなさまの責任においてなされるものであり、行った行為によって生じた一切の損害について、当ブログ執筆者および関係者は責任を負うものではありません。
  • トラックバック、コメントに関して
    当ブログでは、トラックバックおよびコメントの受け付けは一部ページのみで行っています。レスポンスはTwitter経由でお願いいたします。
  • 引用は適切に! 無断転載お断り!
    当ブログを引用する場合は適切に行ってください。無許可による全文の機械的な転載もしくはそれに相当する行為を発見した場合は、松本もしくは松本が正式に依頼した代理人より連絡のうえで、当方既定の原稿執筆料を請求させていただきます。
  • アフィリエイトプログラム
    松本勝晴は、amazon.co.jpを宣伝しリンクすることによってサイトが紹介料を獲得できる手段を提供することを目的に設定されたアフィリエイト宣伝プログラムである、Amazonアソシエイト・プログラムの参加者です。
  • 商標に関する説明
    CFP®は、米国外においてはFinancial Planning Standards Board Ltd.(FPSB)の登録商標で、FPSBとのライセンス契約の下に、 日本国内においてはNPO法人日本FP協会が商標の使用を認めています。