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株主総会訪問記:佐鳥電機(7420)

久しぶりに、日程上も移動距離も問題ない株主総会だったので、出席してみました。

今回は、佐鳥電機(7420)です。

ここで、私の運用方針のおさらいです。

私は、ペーパーアセットのみの国際分散投資、アセットアロケーション運用を行っています。そのうち日本株式アセットに関しては、毎月配当受け取り長期ポートフォリオ運用を行っています。

毎月配当受け取りにするために、毎月数銘柄が期末、中配を迎えるように銘柄分散をしています。そして、なるべく元本を少ない状態で配当を受け取れるよう、選択する銘柄を高配当利回りのものに集中させています。

以上の投資方針により銘柄選択をするさい、最近は、会社の業務内容とか業績とか、チャートの形とかほとんど調べることなく投資していたりします。ナンピン前提で受け取れる配当額が目標に達するまで、数回、数ヶ月かけて分散購入しています。

佐鳥電機は、5月期末銘柄の高配当銘柄のひとつで、今回配当受け取り時に増配も行われ、2013年度の純損失から2014年度は純利益転換し、いい感じなのかな、という印象です。

が、株主総会開始10分前に会場に着いたところ、少々不穏な空気に包まれていました。

礼儀正しいスタッフに案内されて席まで誘導され、一息ついたところで、ひときわ大きな声でなにやら話している老人に気がつきました。

案内を無視して、会場をうろちょろ。そして、その老人を監視するかのようにスタッフが3人、後を追っています。

時折聞こえてくるのは、経営陣への不満なのか、スタッフへの不満なのか、たまに怒気がはらむその声に、少々気分が悪くなります。

定刻になり、経営陣が入場すると、老人はなにやら顔見知りに声をかけるかのように呼びかけ、一番前に陣取ります。

会長の開会の宣言と同時に、「動議!」となりました。

動議の内容は、会長植田一敏氏の解任。本当にわけがわかりません。

当然、会長は動議に反対。会場のほかの株主も、理由がわからないので反対の意思表示。

それでも騒ぎ続ける老人。「動議の説明をさせろ」という点には同意したいところですが、明らかに進行を妨害しています。

会長は、議事進行の妨げになるとして、老人に退場を命じます。監視スタッフは7~8人に増え、取り囲むように追い出しにかかります。

さすがに暴れたりはしませんでしたが、出口付近で最後になにやら一言声を出してから、退場していきました。

株主総会のスタートにして、クライマックスだったように思います。株主出席番号1番のあの人はけっきょく何者だったのか。さっさとあしらわれたところを見ると、一般株主だったのでしょうが、ああいう感じのいざこざが、参加者300人ほどの総会で起こったことにびっくりしました。

その後の株主総会、総会後の事業説明会がスムーズに進みすぎて、あまり印象に残っていません。

いくつか重要そうなやり取りに関して、メモしておきます。

Q:(複数の株主からの質問)株主優待を期待する。
A:参考意見として検討する。
  (松本注:やる気なさそう。会場まで来た人向けにクオカード配ってるのだからこれで十分では?)

Q:配当方針に関して改めて説明してほしい。
A:安定かつ継続的な配当を目指す。配当性向は30%以上。

Q:ルネサス(6723)に依存している気がするけど大丈夫?
A:仕入先としてのルネサスのシェアは約3割。だいぶ減ったのでリスクは低くなってると思われる。

Q:会社の規模のわりにIRが足りない。
A:機関投資家向けにはしっかりやってる。個人向けには、HPを強化する方向で検討したい。


あと、先の番号1番の人以外にも、株主総会、事業説明会を通じて合計4回(5回かな?)発言していた番号37番の人も目立ちました。この人、佐鳥電機の業績の詳細とか、システムリプレースの話とか細かく聞いてました。業界のことやシステムのことに詳しそうな感じでした。

なお、会場の後ろには取り扱い製品紹介コーナーなどが設けられていました。展示されていたもので興味深かったのは、

・裸眼3Dディスプレイ
・有機EL照明
・薄型リチウムセラミック電池
・消防用無線システム

などでした。

BtoBメインの会社として、今後業績を上昇させるには、佐鳥グループならではの付加価値創造がうまくいくかどうかにかかってる、とのことでした。

アミューズメント系の会社に裸眼3Dのサンプルを納品済みとのこと。実際に採用されたら大きく話題になりそうですが、どうなることやら。

まいどまいど、予備知識のない状態での株主総会参加ですが、佐鳥電機くらい、自社をその場で知ってもらう工夫がなされるなら、株主総会、そして事業説明会に参加したかいがあるな、と思いました。

【参考リンク】

佐鳥電機HP
佐鳥電機IR情報
佐鳥電機会社四季報オンライン
佐鳥電機日本経済新聞

【おまけ】

おみやげは足代相当のクオカードとお茶。

総会、説明会終了後に、近くのホテルでランチ。



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