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FPフェア2014福岡に行ってきました(その1)

毎年恒例。FP資格継続教育単位の稼ぎ時。FPフェアが今年もやってまいりました。

今年は初の福岡開催。これまでは3大都市圏での開催ばかりでした。2012年の仙台開催は震災翌年で被災地応援の意味合いがあり例外とされており、開会の挨拶では「初の地方開催」という触れ込みになってました。

福岡が地方なのか? というのはおいといて。今回の福岡開催が成功だったという評価になれば、再来年以降に例えば札幌開催もありかな? と思えます。

さて、2日間で合計9単位分のセッションに参加したので、私自身はCFP資格更新のために必要な単位を獲得しました\(^o^)/ 年末に手続きを済ませれば、2017年3月までCFP認定者です。

今回は、参加したセッションの中で印象深い話をシェアします。まずは初日分からです。

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● 基調講演 「日本経済の今後」 東京大学大学院経済学研究科 教授 伊藤元重

FPは、「名目」と「実質」をちゃんと区別できるようになりましょう、とのこと。

例えば為替なら、ドル円は名目では1995年の80円割れと、2011~12年にかけての80円割れとでは、日米のインフレ格差のために実質は異なる為替レートです、という具合です。

他にも、金利の、「名目」と「実質」に注目しよう。現在、名目金利がゼロに近いが、いよいよ実質金利が下がりつつある。住宅購入や投資への影響がだんだん出てくるはず、とのこと。

長期的には、日本の財政はやっぱり心配。もっと踏み込んだ改革が必要。

社会保障関連の支出、特に医療費の増え方が今後尋常でないほどになるので、その上昇幅を抑える必要がある。

年金に関しては、いよいよ本格的にマクロ経済スライドを機能させることになる。

医療に関しては、ジェネリックの利用率を上げることが重要だ。

まぁ、このままぐずぐずしていると、私(現在47歳)が高齢者になる20年後くらいには、かなり大変なことになっているのではないか、と思いました。その大変なことにあらかじめ備えを進めるしかなさそうです。

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● ES3 「米国のCFP実務家が語る、成功するFP実務とは」  FPA プレジデント ジャネット・スタンザック

初日のエディトリアルセッションは、見栄を張って外国からの登壇者の話を聞いてみました。

念のため翻訳レシーバーを使いましたが、なるべく英語のリスニングに努めました。

結果、内容があまりよく追えなかったのが本音です。

プレゼン資料などを基に、内容を箇条書きしていくと以下のとおりです。

・FPA会員の男女比率は、男性72%、女性28%。
・米国でもFP6ステップが重要だし、それができれば顧客の満足度は上がる。
・思考ツールとしてマインドマップは面白い。利用するべし。
・顧客への3つの質問「もしあなたが限りない資産を持っているとしたら、何を実現したいか」「もし、医者から余命3~5年と告げられたら、その後、どのような人生を過ごしたいか」「もし、あと24時間しか生きられないと知らされたとき、やり残したことは何ですか」
・資産運用でコントロールできることとできないことを区別する。コントロールできるのはリスクと売買判断。コントロールできないのは価格変動と本人の寿命。
・カナダがんという渡り鳥の話。仲間の鳥と協力すれば、約72%も遠くに飛べる。FPにも仲間が必要。

私自身、海外のFP視察に参加したことがあります。すでにかなり昔の話になりますが、アメリカのほうがFPの信頼度や、法整備の都合などから、かなり仕事がやりやすそうだ、という印象です。日本国内の、証券、保険の旧来の枠組みを強固にしていこう、という流れとはえらく違うと感じています。

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●ES9 「アジア4組織パネルディスカッション 北東アジア地域におけるマクロ環境とFPビジネスの展望」

コーディネーター FP協会理事長 白根壽晴
パネリスト 中国 ホン・シュエ   韓国 チャ・スンウ   台湾 タイロン・チェン

ええと、正直に言いますと、パネルディスカッションの内容はまったく頭に入ってきませんでした。

基本的に見栄で、海外の登壇者がいるセッションを受けてみただけですので。

それに、日本、中国、韓国、台湾の4カ国で、どのような雰囲気のディスカッションになるのか、興味もありました。

始まってみて驚愕しました。日本を除く、全員が英語でディスカッションしていたのです。

大事なので繰り返します。中国、韓国、台湾のパネリストの全員が、英語で話していました。コーディネーター、すなわち司会の白根理事長のみが自国の日本語で通していました。

ちなみに、翻訳レシーバーは、日本語と英語のチャンネルが提供されていました。

私、白根理事長のことはマスコミ情報のみでしか接することがなく、直接面識があるわけではないですが、日本のFP協会のトップが英語を話さず、アジア圏の各国の人々がみな、英語で見事に話をできていることに、すごい危機感を感じました。もし、白根理事長が英語を話せるのなら、あの場面では英語でディスカッションを仕切るべきだったのではないか、と思いました。

日本は確かにCFP資格をいち早く取り入れ、その普及をリードしてきたと思いますが、近い将来、中国、韓国がけん引役にとって変わるかもしれない、とも感じました。

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初日の感想は以上です。2日目は改めてブログにします。

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