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学問とは。そして、作文や感想文と大学でのレポートの違いとは

入学案内資料を取り寄せ、願書の作成を始めるところから、入学試験が始まっているようです。

慶應義塾大学通信教育課程の学生募集要項によりますと、目次のページにかなり大きな文字で、さらに青い地まで施され、目立つように次の文言が書かれています。

慶應義塾大学通信教育部では、正科生を募集します。この募集には、学生募集内容から出願手続、入学までの全ての事項が記載してあります。各項目を熟読して出願してください。

そして、4ページ目。

選考結果については、出願後、1ヶ月から1ヶ月半後に書面により通知します。不合格の理由についての問い合わせには、一切回答しません。

となってます。

書類を作るだけでかなり緊張しそうです。少しでもミスがあったら、不合格になりそうな気がします。

というわけで、募集要項を読み込んでみました。

まず、正科生の定義です。

正科生とは、大学を卒業することを目的として入学する学生のことです。入学資格は、普通課程、特別課程、学士入学でそれぞれ異なるので注意してください。

(2ページ)

なるほど、普通に高卒入学の場合を正科生と呼ぶわけでなく、編入の人も学士入学の人もみんな正科生なんだ。書類を読むまで勘違いしてました。

選考方法は、書類選考によるとのこと。正直、これが不気味です。

志望理由書を重視します。さらに、普通課程志願者のうち、高校卒業5年以内の人については、評定平均値を重視します、とのこと。

若い人の場合は、高校での成績が問われるようです。これは、多くの通学生がレベルの高い入試などを経て学んでいるため、若い人が慶應の名前だけがほしくて通信教育課程を目指すことに対する、一定の歯止めかと思われます。

では、私のようなオジサンが学士入学するなら簡単なのか? という、とそうでもないと思います。理由は志望理由書です。

11ページの志望理由書の書き方は、たったの1行だけの説明になっていて、他の6行は課題が繰り返されているだけです。

出願者本人が、自筆で、黒か青のペンまたはボールペンを使用すること。

そして、3つの課題は以下のとおりです。

(1)大学で何を学ぼうとしているのか、①過去の学習経験、②将来の展望、に触れながら、志望した学部(類)に関連させて述べなさい。(720字以内)

(2)自分の学びたい学問領域にかかわる書籍を一冊選び、概要を簡単にまとめた上で、自分の視点から評論しなさい。(720字以内) ※著者名、本のタイトル、出版社名も記入してください。

(3)なぜ慶應義塾大学の通信教育課程を選んだのか述べなさい。(150字以内)

合計約1600文字を、手書きで書かなければなりません。普段の書類はほぼすべてワープロなのに。

しかも、書類選考で重視される以上、ヘタなことは書けません。さて、どうするか?

慶應大学通信教育課程の、専門科目履修要綱の中にヒントを見つけました。

『レポート・論文の書き方入門』 河野哲也著

この本を入手し、レポートの書き方から学ぶことにしました。

そして、本の序盤にして、大学での学問と高校までの学習との違い、さらにはレポート・論文と単なる感想文やエッセイとの違いなどを知ることになりました。

学問とは、学んで問うこと。
レポート・論文の基本的用件とは、問題が提起してあり、その解答が与えられていること。

これは目からうろこです。自分が大学生のころ、こんなことを考えながらレポートを作成していたのか、いや、していなかったと思います。

私が書いていた実験レポートは、ほとんどが事前に問題があり、想定された結果になったかどうかを報告するだけだったように思います。

ついでに言うと、私の母校での卒業論文は、C言語で書かれたオセロプログラムをLISPに移植したその経緯だけでした。

ただ、志望理由書に関しては、レポート、論文とまでは行かず、本書で紹介されているその前の段階、テキスト批評までで十分だろう、と思いました。

以下続きます。

【参考リンク】
慶應義塾大学 通信教育課程

※当記事はさまざまな事情を考慮した上で、2014年12月下旬に執筆したものを、2015年4月入学願書受付締切日翌日に公開しました。
なお、次回募集は、69期生募集要項によると2015年8月10日~9月10日消印有効の予定です。

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