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在学中にいろいろ変わった通信課程

私は2015年4月入学、69期春季の通信学生です。学士入学なので規定の最短在学年数は2年半年。したがってそれ以降は、秋に1年分の学費を納めることになってます。

配本終了後は、なんと、年間6万円で、テキスト科目の添削指導および年4回の科目試験の受験資格を得られ、さらには年間2回の卒業論文指導が受けられるというわけです。ついでに、キャンパスへ気軽に通学できる距離に住んでいる通信生の場合、メディアセンターへの出入りが自由です。

格安のように思いませんか???

ただし、スクーリングの必要単位数を修得していない場合は、通常、1単位5000円を支払って、スクーリングを受講する必要があります。また、テキストが大学から配本されず、市販書籍を使う場合、そのテキストを自費で入手する必要があります。

ともあれ、格安な学費で学ぶことができる通信課程ですが、在学している間にいろいろ制度が変わりました。今回はそれについて確認してみたいと思います。

具体的には、次のような変更点がありました。

(1) 入学時のスクーリング履修申告年間上限は12単位分でしたが、2016年度より制限撤廃。
(2) 入学時は学費納付は振込のみでしたが、2016年度10月期より口座振替の利用が可能に。
(3) 入学時、卒業予定申告を提出した人が卒業を延期する場合、半年ごとに所定の手続きをせねばならなかったのが、2016年度より在学可能年数以内の場合は手続き不要で卒業年度を自動延期。
(4) 入学時の卒論指導登録者のメディアセンター資料(書籍)貸出利用登録は2年まででしたが、2019年度より4年に延長。
(5) 入学時のテキスト科目のレポート作成方法は、所定の用紙にワープロで作成し印刷、もしくはペン手書きののち郵送でしたが、2019年度より一部科目でワープロデータ送信によるWeb経由の提出が可能に。

ひとつづつ見ていきます。

(1) 通信課程とはいえ、最低限、スクーリング、すなわち通学して取得せねばならない単位数が決まっています。4年で卒業する普通課程なら30単位、3年卒業の特別課程なら22単位、学士入学の場合は15単位です。そして、理屈の上では、春季のEスクーリングで最大12単位、夏季スクーリングで最大12単位、秋期の週末スクーリングで2単位、秋~冬の夜間スクーリングで最大10単位というわけで、年間36単位分が履修可能です。
私が入学した2015年度までは、年間12単位までしか履修申告できませんでしたので、30単位を履修するのに最低3年、学士入学の人が15単位を履修するのに最低2年が必要でした。それが、多少の運の要素がありますが、理論上は、普通課程の人は2年以内に、学士入学の人は1年で、最低スクーリング単位を履修し終えることが可能になったというわけです。

(2) 地味な変更に思えますが、けっこう多くの人が、振り込み忘れて除籍、みなし退学となってしまっていたようです。口座振替を申込み、残高さえ間違わなければ、予期せずに退学となるような人はかなり減ったと思われます。逆に、まったく忙しくてやる気がないのに、口座振替期日が過ぎて在学だけしているという人もいそうです。

(3) 卒業予定申告を提出した人が、不可抗力により卒論執筆が間に合わなかったなどのとき、以前は半年ごとに書類による卒業延期の手続きが必要だったそうです。それが、近年は在学可能年数内の場合は自動的に卒業延期ができるようになったそうです。もっとも、在学可能年数最後の年の場合は、別な手続きが必要になるため、卒業予定申告を提出した人は、そこから1年以内に卒業すべきでしょう。

(4) 卒業論文指導登録済みの人は、実際に指導に入る前であっても、図書館から本を借りて館外に持ち出せるようになります。これは便利です。卒論以外のテキスト単位修得が残っている場合、大学図書館の書籍を使ってレポートを書くのは非常に役に立ちます。ただ、以前はこの図書館利用登録の上限期間が2年だけで、これだとレポートのために利用登録をしたけど、思いのほか卒論指導までに時間を使ってしまい、いざ、卒論で使いたいときまでに利用上限を使い切ってしまうリスクがありました。これが4年になったことでかなり使い勝手がよくなります。

(5) すべてのレポートが、いまどき郵送での提出でしたが、一部のレポートでワープロデータのWeb経由での提出が許可されました。学問分野の都合により、手書きが必須の科目もあり、それは仕方がないと思いますが、できるならワープロ利用可のレポートは全部、Web提出可になってほしいものです。印刷郵送の手間が省けるだけで、やる気が出る人たちもいそうです。

以上のように、通信課程も入学当初と比較すると、大きく変わったなと思えます。そのほか細かいところですと、テキストの全面書き換えにより単位取得のハードルが下がった科目があったり、採点方針の変更のために逆に難しくなった科目などもあります。科目試験時に電子辞書の持ち込みが全面禁止にもなりましたし、ペン書き必須と鉛筆シャーペン許可が適宜入れ替わったりもしています。

以上の変更告目に関して、(2)(3)は、不慮の退学を避けるルール変更かと思います。そして、(1)(4)(5)は、学生が学ぶにあたって不便に思っていたことを改善したものかと思います。

以上のような制度変更、ルール変更が、学業をあきらめて退学する人を減らし、学びやすくなることで卒業率が上がっていくきっかけになればよいなと思います。

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