会員制度と「修行」と本来の目的の旅行について
世の中、なんでもかんでも会員制度で作られている気がします。会員制度は、要するに常連客を作るための仕組みとして機能しています。
どのような商売も、常連客を増やすのが重要なのは当然です。さらには、その常連客の中から、もっとヘビーな常連客になってもらえたらいいなと考えて、さまざまな優遇制度を設けたりしています。
中でも特に利用者側の関心が高くなる優遇制度は、会員グレード制度かなと感じてます。そして、そのグレードを上げるためにサービスを積極的に使うことを、世の中では「修行」と呼んでいるようです。
修行という言葉は、特にアップグレードが招待制、つまり会社側の基準を満たす顧客に特別に案内するたてつけのクレジットカードや、とにかく飛行機に乗りさえすれば上級グレードに昇格できる航空会社マイレージ、ホテルに泊まりさえすれば上級グレードに昇格できるホテル会員カードなどで、よく使われている印象です。
何をもってして修行なのか。
冷静に考えれば、特に上記に上げたクレカ、航空マイレージ、ホテル宿泊は、とにかくお金がかかります。そして時間がかかります。
最近でこそクレカでは招待制のものが減少して、一部最上級カードのみが招待制で残っているだけになってます。よってクレカの場合は、必要な資金がケタ違いです。
一方、航空マイレージやホテル会員は、クレカよりはお金がかからないものの、実際にフライトしたり宿泊したりせねばならず、お金のほかにも時間がかかります。
ネットに残る本当かどうかわからない話によりますと、時間を節約するためにホテル会員の場合は空泊、つまりお金だけ払ってステータスを上げることをしている人もいるそうです。これは、キャンセル費用はグレード算定対象外みたいな規則になると破綻するのでしょう。
航空マイレージの場合は、日帰りで2拠点を往復するなどは当然として、往路の到着先で観光をせず、もっと言うと空港から外に出ず、すぐに復路便で帰ってくるなんてことをするそうです。
これらの、上級グレードの会員資格を得るがために、お金を浪費し、時間を浪費する行動を、自虐を込めて「修行」と呼んでいるのが実態でしょう。
たしかにお金と時間はかかるものの、外に出かける用事を作るというのは、健康でなければできないです。むしろ健康維持のための出歩く口実である可能性も感じます。
趣味は、極めればどんなものでもお金と時間がかかるものです。特に旅行が趣味の場合はなおさらです。よって、旅行自体が重要であり、航空マイルやホテル会員の上級資格はあくまでその結果である、というほうが自然かなと思います。上級資格を得んがための移動、宿泊の増加は本末転倒でしょうね。
「修行」なんて肩肘張らずに、もっと気軽に旅行を楽しみたいものです。私も今後、少しずつですが自由にあちこち見て回るようにしたいと思っています。ある程度自由にお金を使える、自由に移動できるのは体の健康にも心の健康にもいいと思っています。
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