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新NISAスタートまであと約1か月でどうする?

新NISAがスタートするまで、あと1か月と2週間ほどになりました。早いものです。

いよいよ各証券会社のキャンペーンが熱くなり、各報道やらブログやらでどうするこうするの記事が増えてきています。

それらを全部見るのも大変ですが、直近のめぼしい目についたものをいくつか読んで、論点整理しておいた方がよいのでしょうね。

私など、少なくとも過去10年は投資関連の書籍など読んでおらず、それ以前の過去に学んだ基礎的な知識と証券会社のスクリーニングツールとネット上のちょっとした情報のみで資産運用を続けてきた身としては、まぁ、大きく基本は変わらないはずだし、これまで同様の資産運用を続けるだけだ、と思っているのですけどね。その運用の一部を新NISAで行う、というだけです。

さて、これから資産運用を始める人は、どうすればいいのでしょう?

資産運用を行うにあたり、仕事からの収入を増やし、日々の生活による支出をできるだけ減らすことが重要です。

そのようにして作り出した余剰資金で、資産をこつこつ増やしていきます。

実は、新NISAの投資枠、生涯1800万円というのは、ほとんどの人にとっては十分に足りる大きさです。この枠をできる限り使っていくことを当面の目標にすればいいと思います。

金融資産運用系のブログや、投資系のSNSでは、1800万円を5年目で簡単に埋めるかのような言説も見かけますが、現実はそんな簡単ではありません。

みずほ銀行の記事によれば、厳しい、そして残酷な現実が記されています。そこには20代から50代までの、各年代別の貯蓄額の平均値と中央値が紹介されています。平均値は通常、超エリートの異常値が含まれてしまい高くなりがちですが、中央値はデータの最上位から最下位まで並べたときのちょうど真ん中の値であり、実態により近い数字と考えられます。

そして、中央値に関して、独身の貯蓄額は全年代で50万円程度、既婚者の貯蓄額はおおよそ200~400万円なのに対して、平均値のそれは、独身では20代の176万円から50代の1048万円と増え、既婚者も20代の214万円から50代の1253万円と増えるという具合です。

つまり、年代を重ねるごとに、平均値と中央値の格差は広がっています。これはどういうことなのか?

単純です。資産運用を志して蓄えた人と、それをしなかった人の差です。

若いうちから、貯蓄、そして資産運用の経験を積んでいくことで、記事のような明確な差になるというわけです。

では、どのように始めるべきか。

本当にまったくの未経験の人で、ほぼゼロから蓄財を始めるのであれば、まずは生活防衛資金を蓄えたのちに、いわゆるオルカンだけ積み立てすればいい(山崎)、というのは、よい考えのように思えます。

多少は資産運用の経験があり、もうすこし工夫したいというのであれば、成長投資枠の部分は高配当株をメインとして、業績やチャートなどを分析して銘柄選択してみる(桶井)ってのもアリだと思います。

日本国民は上記のようにほとんど貯蓄が少ないのですが、貯蓄が多い人でも、全体的にその内訳は預貯金および保険に偏っていて、株式のようなリスク資産の割合は15%程度しかないという現実があります。

これを、「貯蓄から投資へ」という号令とともに、少しでも投資に資金を回してほしい、という願いも、新NISAには込められているように思えます。

もちろん、リスク資産を買う国民が増えれば、出口戦略を考える日銀にも都合がいい(三ツ谷)、といううがった見方もあるのも事実ですが、買う人と売る人がマッチングするのがマーケットですから、これは仕方のないことです。

これまでのNISAと比較すれば、新NISAは圧倒的に使い勝手がよくなりました。ただ、やっぱりわかりにくい面も残っているので、まずは金融庁やNHKの解説などで外枠をつかみ、次に証券会社の新NISA解説ページを読んだり、新NISAに関する記事をWeb検索するなどして知識を蓄えて行けばいいと思います。

最終的には、小額からでもとにかく始めてみるのが、いちばん勉強になるのですけどね。

〔参考記事〕
金融庁:新しいNISA

NHK解説委員室:今井純子:新NISAとは? わかりやすく解説 どういうしくみ?注意点は?

マネー現代:桶井 道:【決定版】新NISA「成長投資枠」で投資したい「高配当株」「増配株」の銘柄分析法

東洋経済ONLINE:山崎 元:新NISAで腹落ちできる「絶対的に正しい運用方法」

マネー現代:三ツ谷誠:日本人の多くが気づいていない…新NISAという「旨い話」に隠された意図と「投資の本質」

みずほ銀行:みずほ銀行お金アカデミー:株式会社WACUL:貯蓄の平均値と中央値とは?20代から50代までの平均貯蓄額や老後に必要な金額も解説!

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