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新NISAについての雑感~貯蓄から投資へは実現するのか?

早くも1月も3週目に入りました。株式市場は何やら盛り上がっています。

日本経済新聞電子版:日経平均6日続伸、終値は324円高の3万5901円(2024/1/15)

これも、新NISAのお手柄なんでしょうか? 本当に念願だった「貯蓄から投資へ」が実現するのでしょうか?

何かと話題のNISAですが、これから初めてNISAを始める人と、旧NISAからなじみのある人とでは、その印象は変わるのだろうなと思います。

新NISAの特徴として特に強調されるのが、以下の3点だと思います。

・最大元本1800万円、年間360万円まで、将来の利益に対して非課税で投資できる。
 (成長投資枠1200万円年間240万円、つみたて投資枠600万円年間120万円)
・非課税期間が無制限。
・売却後の元本は翌年以降に再利用可能

もうすでに1800万円以上の金融資産を保有している人ならば、保有済みのものを一度売却して新NISAで買い直したり、積立のための資金が準備できる人は着々と最大限まで積み立てたり一気に成長投資枠240万円分を購入したりしてるかもしれません。

ただ、現実的には日本国民の3割くらいの人々はそもそも貯蓄などの金融資産ゼロですし、想像する限り7割程度の人は最大元本1800万円もの金融資産に届かずに一生を終えるのではないかと思われます。

ところで、普通の人はおおむね、サラリーマンとして働いたことによって得る対価、給料は銀行振り込みされていて、そこから小遣いを引き出したり、公共料金や家賃などを振り替えたりしたあと、わずかながら余ったお金が普通預金にあるのではないかと思います。

さて、実はNISA口座は銀行でも作れます。ならば、もしかしたら一般の人々はいつも使ってる銀行の総合口座(普通預金)に紐づけたNISA口座を開設して、普通預金のうち余裕のあるお金を使って、NISA口座で管理する投資信託を買えばこと足りてしまうのではないか? そんな風に妄想してしまいます。

大前提として、ほとんどの人がNISAの投資上限最大元本の1800万円まで蓄えられない、というのがあるからです。

「いやいや、銀行で買える投資信託なんて」という意見も聞こえそうですけど。

念のため確認しましたら、みずほ銀行も三井住友銀行も三菱UFJ銀行も、つみたて投資枠に対応した必要最小限の金融商品はラインナップされています。普段からネット証券の商品ラインナップを見慣れている人からすればショボいのは確かですけど。正直十分ですよね。

つみたて投資枠に対応した投資信託は、長期積立分散投資向けとして金融庁が定めた要件をクリアした金融商品ですから、どれを選んでもおおむね間違いはありません。ただ、商品ごとに投資対象など細かい仕様が異なるため、本当に何も知らない人が選ぶのは面倒かもしれません。

NISAは当初から比べれば、かなり使いやすい制度になったので、これまで資産運用になじみがなかった人ならば、まずは負担のない範囲で投信積み立てをしてみることをお勧めしますね。

〔参考リンク〕
金融庁:未来を育む資産形成NISA

※追記
NISAとは「少額投資非課税制度」であり、つまり年間360万円合計1800万円までの投資は「少額投資」であり「非課税制度」により保護すべきってことになったってことですよね。
ほかにも、年間110万円までの金銭授受は贈与税の控除があったり、売上300万円に満たない事業は事業にあらずになりかけたり、国が定める「少額」って意外とでかい金額なんですよね。

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