テーマパークでの行列、混雑を回避することに関する雑談
最近ちらちらとディズニーリゾートのネガティブ記事が目に付くんですけど。 具体的には、チケット代が高くなった。園内のシステムが複雑化して久しぶりに来た人にやさしくない、など。 基本的には、2020年以降の悪夢のコロナ禍対策、混雑回避の積み上げなんだと私は思ってます。入園人数制限が極端だったころから続く、混雑や行列をなるべく減らすための方策。 入園者数を限ってたときでも来てくれるユーザーが何に満足していたかを徹底調査し、その結果運営がたどり着いたのは、入園者の満足度を高める制度にしよう、ってことなんだと思います。 結果として、たまに来る人よりまめに来る人のほうが有利な制度になりますね。
— まっちゃん (@mfpoffice.org) Jun 23, 2024 at 15:26
このポストに関して、改めて思うことをブログに残しておこうと思います。具体的には、TDRやUSJなどの大人気テーマパークは混雑緩和行列縮小をどうするべきか、そして入園客はどう対応すべきか、についてです。なお、主にTDSのFSの話がメインになります。
まず、大前提として忘れてはいけないのは、私たちは、2020年から2022年まで、新型コロナウイルスによる(当時は)死ぬかもしれない感染症に悩まされており、そのときは三密を回避するためにあらゆる対策を求められていた、ってことです。
人を集めてなんぼ、のテーマパークにおいて、密閉、密集、密接を回避せねばならないという状況は、営業を続けていく上では死活問題でした。現在のあらゆる制度仕組みは、三密回避したうえで営業も続けなければならないこととのバランスを考えたうえでの方策のはずです。
まず、来場者を物理的に減らすには、入場チケットの販売を減らすしかありません。そして、入場者数を減らす以上、チケット代金を高くしなければ営業は成り立ちません。
よって、現在は全体的にチケットが値上げされたうえで、集客が見込める日のチケットは高額に、平日など集客が比較的少なそうな日のチケットは割安に、という制度が取り入れられてます。
園内の混雑回避はどうでしょう。どうしても人気アトラクションは行列ができます。そして、その行列がどれくらい続くのか、どれくらい密集するのかその密集にどれほど長くいなければならいのかがわからないと不安になります。そこで現在の公式アプリでは通常、アトラクションごとの待ち時間がわかるようになってます。
そして、人気アトラクションに長く並びたくない、なるべく待ち時間少なく楽しみたい、という需要のために、時間指定整理券のような仕組みのチケットが活用されています。TDRなら有料のDPAや無料のPPです。これらは基本は窓口などに対面で行列となって取得するなどの仕組みは取らず、スマホアプリ上で取得する仕組みになってます。
追加チケットが面倒なら、スマホアプリとにらめっこして、待ち時間が長いアトラクションを自分で回避して、短い待ち時間で楽しめるアトラクションを自分で選ぶこともできます。
そして、レストランの利用も、セルフサービス(TDRではカウンターサービスと呼んでます)の場合、行列に並んでレジに注文する必要がありますが、一部の店では並ばずに済むようにモバイルオーダーという仕組みも導入されています。
さて、TDR、特にTDSのFSがグランドオープンしてから3週間が過ぎました。その人気は今のところ衰えを知りません。
この、FSへの入場者数のコントロール方法として採用されたのが、有料DPAと無料SPでした。SPとPPの違いは、SPを採用したアトラクションではSPを持っていないと利用できない、PPを採用したアトラクションではPPを持っていなくても長い行列に並べば利用できる、という違いがあります。
現段階では、FSへの入場は、FS内のアトラクションのDPAかSPを持っている必要があります(以下、高額チケットの1DayPass:FSMの話は省きます)。FSの入口で実際にDPAかSPの保有を確認されるそうです。そして、DPAとSPは、基本的にTDS入場後に、早いもの勝ちで入手する必要があります。よって本来はFSへの入場者数は、TDS全体の入場者数よりかなり制限されており、それほどの混雑にはならないはずの仕組みになってます。
なお、FS内で飲食を楽しむ場合、自動販売機やポップコーンワゴン、ほか1店舗を除いた他のレストランはモバイルオーダー必須になっています。モバイルオーダーを利用できるのはFS内のDPAやSPを持っており、しかもそれら入場券により指定された時間内に限られています。
以上のように、あらゆる制度仕組みは、FS内の賑わいをコントロールするための仕組みです。営業上の儲けを得るために、繁盛と混雑のバランスを取って、入場者の満足度をなるべく高くするために調整されていると考えられます。
誤算があったとするならば、再入場しにくい仕組みにしたがために一部、長時間滞在を目指す入場者が策を弄することになった点かと思います。
まず、FSは入場時間は制限されますが、退場時間は決められていません。よって、アトラクションを楽しんだりレストランでご飯を食べる必要がない人たちでも、気がすむまでFS内にとどまることが可能でした。園内は太陽の位置により(昼、夕方、夜と)その風景が変化し、それを見るだけでも飽きません。また、フリーグリーティングと言って、キャラクターたちがFS内、特にホテル近辺に出没して入場者と交流するイベントも行われています。これらがゲリラ的に行われることにより、それを期待する入場者がいつまでもFS内に留まることが起こっているようです。
さらには、通称「キャンセル拾い」というアプリ操作により、SPを追加取得することが可能であり、その分FSに長く滞在できることも広まりました。しかし、キャンセル拾いは実質的にサイトへのF5連打、DoS攻撃であり、サイトへの負荷が高まってしまうことから、一部ではするべきでないという議論も起きています。
なぜキャンセル拾いができるのかといえば、SPを取得し、割り当てられた入場時間が他のイベントなどと重なってしまって本当に権利がキャンセルされている説と、運営側が入場者数をコントロールするために、早いもの勝ちのはずのSPを時間ごとに小出しにしている説、などがあります。
いずれにせよ、一部のFSにしか興味のない入園者が、FSに固執しすぎて行うしぐさが、もっとライトな感覚の入園者のFSへのアクセスを阻害していないか、という点は気になるところです。
FSのグランドオープンからまだ日が浅く、話題性が高い状態が続いていることから、混乱しているように見えているだけかもしれません。もう少し時間がたてば、具体的には数か月も過ぎれば、現在の状況も落ち着き、もしくは当然のこととして受け入れられ、それほどの問題ではなくなるかもしれません。
TDSはFS以外にも面白いエリアがあって、そちらでも楽しめるはずですので、FS内のSPに関して、2回目以降は取りにくくなるような方策は必要かもしれないな、とは考えています。具体的には、いまのスマホは位置情報の確認は簡単でしょうから、FS内にいるうちはキャンセル拾いの操作をできないようにする、みたいな仕様にすることはできるのではないか、ってのは妄想しています。
以上、いろいろと雑に述べてみました。
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