初めてのお使い、工場と問屋と小売店、そしていわゆる転売ヤーについて
ディズニーグッズ買占めのために入場時の行列に割り込んだ件、テレビで取り上げられてましたね。
— まっちゃん (@mfpoffice.org) Sep 3, 2024 at 0:00
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とにかく転売ヤーが嫌われているのは、ひとえに一部のそのような人たちが強欲であり自分勝手であり理解しがたい原則で行動してるから、っていうことなのでしょう。
転売ヤーが全体的にイメージが悪いのは、一部の人のマナーが悪いがために撮り鉄ひとまとめで嫌われることに似ています。
ところが本来、誰かが商品を仕入れて、必要な人の元に流通させるというのは、問屋など仲介業としてまっとうな職業のはずなのです。
そして、ほとんどの人は、その仲介業をお使いとして経験しているはずです。
両親、特に母親がそのほかの家事で忙しくて、どうしても必要なものがなくて、近所の商店まで子どもが代わりに買い物に行くというのは、テレビコンテンツが人気になるくらい日常のことのように思えます。
お使いの場合は、あらかじめ子は母親からお金を渡され、言いつけやメモどおりのものを買ってきて、母親の元まで持ち帰れれば商い成立です。
このときのお金は売上の前払い。もしお釣りをもらえるのなら、それは子の小遣いとなり、つまりは利益です。
これは実は、幼少期の商売の体験であり、やってることは転売に違いありません。
そして世の中、実は転売で成り立っています。
農家は野菜を農場で作り、漁師は魚を漁場から捕まえてきますが、彼らはほとんどの場合、最終消費者に直接は商品を販売しません。
まずは仕入れ業者が買い取り、それに流通経費や人件費を上乗せして、次の業者に配送します。もしかしたら直接小売店に行くかもしれませんし、二次問屋に行くかもしれません。
いろいろな人の手を渡り、つまり何度かの転売を繰り返し、最終的に消費者の元に届く、というわけです。
転売のさいには、途中で加工されたり梱包されたりという手間、つまり付加価値が追加されるのが普通です。
そして、基本的には最終小売店から消費者、ユーザーに商品が届いたらゴールです。これが一般的な考え方かと思います。
ですが、その小売店に行くことができないけれど商品がほしい、という場合はどうするか?
現在はネットショッピングが一般的になってきているため、普通はそれを利用すればいいのでしょう。
それでもなかなか手に入らない商品というものがありまして、そんなときにわざわざ人が介在する必要が出てきます。
それが、小売店から買ったものを、さらに転売する余地が現れるという事情です。
子が親のお使いを頼まれるのと根は同じですが、転売ヤーといわれている人々は、自分の相場観の元で、高く売れそうなものを強欲に買い集め、可能な限り高い売値を設定し、それを買ってくれる人を探します。
買占めのためには入場列の横入りもいとわないし、購入制限を破るための策を弄するし、お買い物程度の付加価値しかないのにできる限りの利益を乗せようとするから、転売ヤーには嫌悪が向かうのです。
ちゃんと納得できる付加価値が乗せられて、それに見合った利益分だけの上乗せ代金ならば、転売は有効です。
そして、多くのメーカーは、小売店で売られる値段を想定して事業計画を立てています。転売のための買い占めなどで流通がゆがむと、メーカーの事業計画の変更も余儀なくされます。将来を考えた時に不便を強いられるのは結局まっとうな消費者です。
消費者の自衛手段としては、店頭小売価格をしっかり把握し、そこからあまりに外れた価格の商品を、よくわからない人から買わないようにする、ということだろうなと思います。もっとシンプルに言えば、メルカリみたいなフリマサイトなど利用を辞めればよいのです。
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